桜大志の仕事道・男塾
第61回「大往生したけりゃ医学知識を持て」
「知」とは明かりを灯すことであり、明かりが灯れば視界が広がり躓くことがなくなる。「無知」は漆黒の闇が広がったまま自分の居場所もわからない状態。仏教では仏法真理を知らない事を「無明」というが、無明なる人の所業はちょうど飛んで火にいる夏の虫のように見えるもの。真理や真実を知らないということは実に悲しいことなのである。
「知っているか」「知っていないか」により、道は大きく極端に分かれ、知っていれば自己のみならず他人をも救う力を有することができる。
フランシス・ベーコンの格言「知は力なり」は永遠の真実である。
今回は現代医療のなかに広がってしまっている闇を追及し、真実を明らかにすることにより、苦しみから解放することを目的として筆をすすめる。
医学の分野は一般庶民にとって門外漢である代表格のものである。医者と呼ばれる高度な教育を受けた専門家の人達が独占する学問であり、患者は無前提に彼等を信頼しきり、医者の言うことを聞いている。患者側に正確な知識があれば反論できるのだが、長年患者を診断し続けた権威ある言葉に対し、にわかじたての医学知識では対抗できなく、確固とした自信を持てず、彼等の処方する対処療法を素直に行うこととなっている。
無論、患者を治したいという愛ある医者も数多く存在するが、彼らが「良し」とする治療方法が絶対に正しいということはないし、学説も様々である。主義主張、政策が異なることにより政治政党が分かれているように、医学会の分野もおのずと見解の相違があり、どれが正しいかは患者側には判定不能であり、たまたま巡り合った医者の施す治療にすがる以外ないのだ。
しかし無明の医者が無駄な治療を施し、患者を苦しめているケースは枚挙にいとまがないのが現実。よって正しい医学知識を身に着け、自己防衛する必要がある。心ある医者側からの内部告発本も多数出版されている今は、少しの努力で正しい医学的知識武装することは可能である。
では手始めに、がん治療に焦点をあて、がん治療の常識に対して反駁をする。
無論私は医者でもないし医学部出身でもないので、長年の医学研究というライフワークのなかで、指示してきた一般通念と異なる真実を語る医学書に基づき見解を述べる。
「がん」は日本人が最も死亡する割合の多い病であり、こぞって国民は嫌悪感を抱いているが、「どうせ死ぬならがんがいい」という逆説を唱える医者もいるほどで、「がん」に対する見解の違い、見当違いが厳然とある。
マクドナルドのハンバーガーの肉は実は猫の肉で冷蔵庫に猫の肉が吊るされているとか、コーラを飲んだら骨が溶けるとかの類の都市伝説も混在していて、真実が隠蔽されている。がんになったら、無前提に外科手術、抗がん剤、放射線治療の基本3セットを施すことから疑うべきだ。
がん治療に於いては「早期発見・早期治療」は嘘である。人間ドック、定期診断、マンモグラフィーによる乳がん検診、がん検診と「早期発見・早期治療」のための検診は飛躍的に増えたものの、人口に占めるがん全体の死亡率は1960年代から今まで変わっていない。乳がんにいたっては検診キャンペーンをあざ笑うかのごとく、この10年で激増している。むしろ検診を受けたばかりに、優秀な検診装置により小さな「がん?」が見つかり、する必要もない治療をする羽目に陥り、多額の金銭的拠出と苦痛を与えられることが多々ある。
がんには、見た目は同じでも早い段階でさまざまな臓器に転移し、命を奪う本物のがんと転移もしない、命に支障のない「がんもどき」がある。乳がんと診断され、乳房を全摘出されてしまってから、放置しておけば良い「がんもどき」だったケースはいくらでもある。ある検診で乳がんと診断され、別の病院で検診したら悪性ではなく放置しておけばよい、と言われるケースも後をたたない。早期がんとして発見できるのは、直径1センチ前後からであり、この大きさに育ったがんの中には10億からのがん細胞が含まれている。決して早期とは言えない状態。早期どころか本物のがんであれば熟年期であり、とっくに転移している状態である。