2025/11/25

第707回男塾「中国のレアアース外交は失敗する」

国際政治
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第707回男塾「中国のレアアース外交は失敗する」




日本がレアアースの覇権を握る日が来る!
第705回男塾「高市早苗首相のスタートダッシュお見事!前編」の文中で高市首相のエネルギー政策の一つである"レアアース"について言及したが、中国の寡占化が続くレアアースが外交交渉の大きな武器になっていることを国際社会にあらためて示すこととなった。


トランプ大統領は習近平主席との米中首脳会談は本人の主張とは裏腹に実際には敗北しており、米国側の主張のほんの一部しか実現できなかった原因に、レアアースを交渉相手に依存している現状がある。レアアースの輸入を中国に依存する限り米国は強く出ることができないというジレンマを解消するには、中国の独占状況を変えることができる新たなレアアースの生産国が出現するか、ハイテク製品の製造をするのにレアアースに依存せずに済む技術革新に成功するしかない。


そのような丁々発止の資源外交の脇役だった資源小国と思われる日本が、「レアアースの救世主になる日が近づいている」と言えば驚くことだろう。レアアース市場が日本によって劇的に変わる希望の未来を訴えることが、本論考の目的である。レアアースに関する情報源は幾多もあるが、元週刊東洋経済編集長で現在は東海大学教授の勝又壽良氏がよく研究されていたので参考にした。


石破政権時代は景気の良い話など皆無であったが、政権が変わることによって確かに風向きは激変している。高市総理は何より日本の経済的復興を願い、強い日本の再来のために汗を流しているが、それを応援しているかの如く資源開発における朗報が届いている。




「0.1%でも含む製品は中国の管轄下にある」という戯言
中国は10月に西側諸国に対して「自国レアアースを0.1%でも含む製品は中国の管轄権を主張できる」と、これ以上ない傲岸不遜かつ独裁的な声明を発表したことにより世界経済に衝撃を与えた。この発言は何を示唆しているかというと、「西側諸国は中国の許可なしに動けなくなる」ほどの強烈かつ不愉快な意味を含んでいた。

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