第691回男塾「与論島での人生の発見」2
「直観は誤たない、過つのは判断だ」
「さとゆみ」は女性雑誌のライター出身の人で、今は独立して本を書いたり、全国でセミナーをしている。どのようなセミナーかというと、「文章の書き方」を教えているそうな。そういった類の本も出している。調べてみると、「書く仕事がしたい」「本を出したい」というタイトルの本を上梓していた。
また自伝などの出版希望の企業人にインタビューをして本をつくる仕事もしている。簡単にいうと「ゴーストライター」の仕事だ。本を書いたことのない人は、そうそう簡単に一冊分の原稿を一人で書けるものではない。芸能人などの本は99%がゴーストライターが書いていて、本人は書かれた原稿を手直しする程度しかしないのが通例だ。私も出版に関わる仕事をしていたので裏舞台はよく知っている。その他、最近ではエツセイ本に力を注いでいるらしい。
私が「由美さんのどんな本を読んだらいいですか?」と聞くと、「『ママは君と一緒に大人になる』を読んで」と言っていた。与論から帰ってから必ず読むことを約束したし、彼女は彼女で私の「誰も知らない世の中の真実15」を買って読むことを約束してくれた。
才女にて天真爛漫の彼女は「型」にはまらない自由人だ。そして確固とした人生哲学を構築しているように見えた。それは言葉の端々に表れる。「私はトイレの神様や、何とかの神様に嫌われてもいいけど、『文章の神様』だけには嫌われたくない」、と言っていた。「どういうことかというと、自分が思ってもみないことを絶対に書かないことを貫いている」「相手が社長だろうが何だろうが、インタビューしていて共感しない発言に対して絶対に相槌を打たない、それを貫いて来た」と言っていた。