第666回男塾「日本はドイツの失敗に学べ」前編
「6・6・6」はキリスト教では悪魔の数字である。第666回男塾は狙ったわけではないが、偶然にも「ドイツの失敗」についての論考になった。何か意味があるのかもしれない。
今のドイツは昔のドイツではなくなってしまっている
ヨ一ロッパではドイツの一人勝ちと言われていたが、今は昔のことになっている。日本における国際報道の多くは米国・中国・韓国・北朝鮮に傾斜しており、ヨーロッパや中東や東南アジアやオーストラリア情勢があまり入ってこない。アフリカや南米などの報道はよっぽどの事件が起きない限り皆無に等しい。よってヨーロッパの大国であるドイツに関する報道であっても、新聞やテレビ報道だけを情報源にしているだけだったら、情報が不足して正確にドイツの「今」を知ることはできない。
ドイツは財政規律もしっかりしており、原発完全停止・ロシア制裁のために天然ガスの輸入ストップによるエネルギー問題を抱えているにしろ、日本人の大半は今も経済は好調というイメージを持っているはずである。ところがどっこい世界はコロナ禍を乗り越え経済成長しているのに、ドイツは二年連続マイナス成長を続けているのが現実である。
ドイツの政治・経済は混乱の極みであり、自民党・社民党・緑の党(いずれも左翼政党)による三党連立内閣の支持率は30%を切り、左翼政権の横暴に国民は絶望しているし、移民・難民の爆発的増加のため治安は最悪になってしまっただけではなく経済的負担は増加の一途を辿り国の財政を圧迫している。