第92回効果絶大!!健康塾「誰でもできる痛くない火傷治療法、教えます」4
事例:「我が子が熱湯で火傷を負った・・あなたはその時どうしますか?」
もう15年前にこういうことがあった。1歳の初孫が沸かしたての麦茶が胸と腕にかかって火傷を負った。長女から相談された女房殿は賢明にもネットで火傷治療を検索したところ運よく「ラップ療法」を見つけた。当時、岡山で「ラップ療法」している病院は二件しかなかった。
ところが救急車で既に日本赤十字病院に担ぎ込まれていたので、緊急措置としてお決まりの消毒・ガーゼ・包帯の標準療法をされていた。そこで治療法を「ラップ療法」に切り替えることを要望した。「ラップ療法をしないのであれば病院を変える」とまで迫ったそうな。病院側は要望を聞き入れてくれ、かくして両親や祖母の依頼通りの「ラップ療法」を施してもらうこととなった。何も知らずに総合病院的標準療法をされていたら運命は変わっていたかもしれない。
あれから15年、孫はもう16歳の高校生に成長している。途中からの切り替えだったためか、腕は痕が少し残ったけど胸には痕跡はない。孫はラップ療法で救われたのである。当時は「なつい式湿潤療法」なる治療法は確立されていなかったので、空気と傷口を遮断するラップとワセリンと水洗いの治療だったが、今は治療材の進歩によって患者は幸せになっている。
しかしあれから15年経過した今でも、ネット検索したところ岡山県での「湿潤療法」を採用している病院は、岡山市4件、倉敷市3件、高梁市1件の計8件しかない。しかも7つは個人医院であり総合病院は高梁市の1件だけ、大学病院、大手総合病院はゼロだった。ということは県民が信頼を寄せている岡山大学付属病院や川崎医大附属病院、国立病院、市立市民病院、済生会病院、中央病院、旭東病院に連れていかれたら、選択肢など示さず標準治療をされることになる。