2024/07/12

第655回男塾「緊急・止まらぬ円安」前編

経済・財務
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第655回男塾 「緊急・止まらぬ円安」前編


本論考は単なる「読み物」として捉えて欲しくない。純粋に「会員の財産を守りたい」という思いで熱を込めて書き綴った論考である。変動期は「情報を制する者が未来を制する」。何も手を打たないことは安全ではなく、何もしないことは危険なことである。情報弱者は知らぬ間に大きな損失を出す可能性が高い時代を生きているし、実際にそうなってしまっている。


私が述べていることが全て正しいとは思わない。予測不能のことが起きるのが為替の世界である。ただし大きなトレンドとしてはあっていると思う。来週に配信する予定だったが、情報は生ものなので早速配信することとする。



円安はプラスではない
とうとう161円台後半(7月4日)にまで円安は進み、162円をうかがうまで「円」は下落してしまった。これは「円」という通貨の「通貨価値」が低下し、国民の財産が日々目減りし、国民生活は困窮の一途を辿っているという、「不都合な真実」があることを物語っている。日本旅行をする外国人は大喜びし、日本人は悲しみに暮れなければならないのだが、国内で生活する日本人は「円安」と「生活」の真の関連をよく頭で理解していないようだ。


先の春闘で大手企業は物価上昇を加味して4%~5%の賃上げに踏み切ったものの、円安による物価上昇によって賃上げ分は"棒引き"となってしまった勘がある。日経平均は円安に好感し4万円を超えて好調のようだが、株をほとんど所有しない日本国民には関係がなく、ここまでの円安になれば「円安はプラス」と言っておれない。円安が本当にプラスになるならば、アルゼンチンやトルコが躍進していなければならないのだがそうはなっていない。

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