第86回効果絶大!!健康塾「人体は塩で治る」2 ~病善説・病悪説~
病気に対する考え方、捉え方について述べる今回は特に重要である。
「病善説」「病悪説」どちらが正しいか
病気は「善」か「悪」か、どちらの見方をするかによって、「病気」という、忌まわしくも、人間に苦痛と不自由を与え挙句の果てに死に追いやる"死神"の位置づけは変わって来る。人の健康を奪い、命の危機を招く「病気」は、一般的に「悪」と認識されている。
しかし医聖ヒポクラテスは明らかに「病善説」の立場をとっていた。「病気は善である。なぜなら、人間に体調異常を知らせてくれる。もしも病気がなければ、死ぬまでに身体のくるいに気がつかないからである。病気は体調のくるいを知ることができるがゆえに"善"である」このように説いている。これは卓見ではなかろうか。
当然ヒポクラテスの「病善説」には対抗馬がいる。ヒポクラテスから500年後、ローマ帝国の宮廷医師「ガレーノス(ガレノス)」が唱えたもので、「病気は人間を苦しめ、死に至らしめる"悪"である。ゆえに人間は悪を退治する協力なプロが必要である。一般の人はプロに従わなければならない」として、病はすべて医師任せという他力本願の風潮をつくりあげてしまった。
これがガレーノスの功績である。その後ガレーノス医学の考えが西洋医学に脈々と流れており、今も支配している。かくて現代西洋医学では病気は"悪"という位置づけにある。