2024/04/24

第642回男塾「ハワイの物価を通して見えて来る日本の敗北」4

ビジネス
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第642回男塾「ハワイの物価を通して見えて来る日本の敗北」4



「非正規雇用」を増やすと経済は縮小する
派遣社員や契約社員や期間従業員などの雇用形態のことを「非正規雇用」という。そして日本の雇用状況では何と全就業者に対して「37%」が非正規雇用と化している。日本の企業は「永続雇用」を強いられる正規社員よりも、非正規雇用を増やすことによって心情的な罪意識を回避でき、簡単に「雇用調整」ができる道を選択した。


それはデフレ時代を乗り切るために、賃金支出の総額を抑えることに直結する便利な「雇用制度」を多くの企業が取り入れたということなのだが、この選択は日本を破滅に追いやる選択となっていくことを認識できなかったし、今も「非正規雇用」の増大によって景気が悪くなってしまったという認識は一般化してはいない。




非正規雇用の年収は「200~400万円」程度になる。この所得層が「37%」も占有しているのだから、日本人全体の平均年収は下がることになるのは当然だ。そして彼等は「生産者」であると同時に「消費者」でもあった。「非正規雇用」の「消費者」は収入が少ないために、必然的に「安いモノやサービス」を求めるようになる。企業は企業防衛のためにただただ目先のことだけしか考えなかったため、収入がダウンした大量の非正規雇用の消費者が、今度は生活防衛のために安いモノやサービスしか買わなくなることが分からなかった。

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