2024/04/15

第640回男塾「ハワイの物価を通して見えて来る日本の敗北」3

ビジネス
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第640回男塾「ハワイの物価を通して見えて来る日本の敗北」3



物価が上がらない異常

「物価は上がらない方がいい」と誰しもが思っていることだろうが、「年率2%程度のインフレ経済が最も適切」というのが世界の趨勢である。物価が上がらないことはいいことかもしれないが、消費しているのは自身なので、自身が属する企業や商店の客単価も上げることができないということでもあり、回りまわって企業の売上も業績もやはり上がらないことを意味している。


売上が上昇しない限り賃金が上昇することはないため、物価が上がらないということは賃金も上がらないということになるし、実際にそれを30年間も続けて来たのが我が国日本である。今述べた理論はただの理論や理屈ではなく日本が30年間もかけて実証実験してみせた現実であり、それは経済原理でもある。


個人にとって良いことであっても、必ずどこかの企業に属している個人にとっては、結果的によくないことになる。人はマクロの目で見ることができず損得勘定で目先のことを優先する動物だが、マクロ経済で見ると確実に負のスパイラルに入ってしまっている。


この30年間日本はインフレ経済ではなかった。モノやサービスの値段が上がらなかった。それも四半世紀以上も。最近はモノの値段が上がって来ているものの、ずっとデフレ経済を続けて来た。その結果どうなったか?

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