第38回男塾「2024年の金価格はどう動くか」
なぜ株価がバブル後の最高値を更新し続けているか
それにしても日経平均の連日の高値更新に異常性を感じるのは私だけではなかろう。今や株価は景気を反映したものではなく外国投資家の投機などによって変動するようになって久しいものの、今年になっての急伸は度を超えており理解不能である。
日本政府は1200兆円もの天文学的な財政赤字を抱えており、それが毎年毎年減るのではなく積み上がり増える一方という、破綻に向かって走り続けながらも方向転換しないというどうしようもない国家であるという前提がある。
その前提がありながら日本経済はとうとうGDPでドイツに抜かれ世界4位に転落し、23か月連続国民の所得は減少し、2四半期連続(6か月)マイナス成長に陥り、短期間に円安が進み再び150円代の大台に乗っていながら、日経平均はバブル時代の38,890円の最高値に迫る38,800円(←執筆当時・3/4 現在40,260円)の値をつけたのだから、実際には株価高騰の根拠などないに等しい。
あの80年代後半の日本経済最盛期の時代を知る者にとっては30年間もの長期間に渡って負け続け、かつての栄光を見る影もない現代の日本と今の景気など比較することもできないほどだ。株価が上昇しても預金主義の日本人にはほとんど関係ない。景気がいいと思って生活している日本人など誰もいない。