第39回男塾「イスラエルとパレスチナ 人類史上最もやっかいな問題」10
~イスラム教の問題点編~
本論考シリーズは10回を数える長編となったが、イスラエルとパレスチナ・アラブの戦争はまだまだ続いていく。「インディファーダ」というアラブの総決起もやがて起きて来る。まだまだこのままその歴史を追っていくことはできるが男塾が他に伝えたいことは山のようにある。
ここまでイスラエルとパレスチナの暗黒の歴史を一緒に見て来たので、両者の憎しみの淵源はしっかりと理解でき歴史を共有化することもできた。私が伝えたかったことをある程度皆さんに伝えることができたと思っている。よって一旦は次回でこのシリーズは終了する。機会があればまた続きを書くこともあるかと思う。
中締めの最後にどうしても言っておきたいことを2回に渡って述べて筆を置くこととする。言っておきたいこととは何かというと、イスラム教という宗教についてである。日本のメディアは完全に宗教音痴であるし信仰を理解する知性も教養も宗教性もない。だから政治的観点からの論評や批判に終始するだけでイスラエル問題の本質を理解できていない。宗教が分からず人類史上最も厄介な問題を解することはできようはずもないし、ましてやこの大問題を解決するアイデアなど生まれるはずもない。
日本人の無宗教自慢は勝手であるが世界は間違いなく宗教を背景にして動いていたり、宗教的価値観を基に判断が成されている。つまり政治的判断のバックボーンには宗教があり宗教的価値観に基づいて政治を動かしているということだ。