2024/01/31

第32回男塾「イスラエルとパレスチナ  人類史上最もやっかいな問題」6

軍事
国際政治
表示中のページ:1

第32回男塾「イスラエルとパレスチナ  人類史上最もやっかいな問題」6




国連のパレスチナ分割統治案
1947年には パレスチナの人口は180万人になっていた。人口の 1/3がユダヤ人 、2/3がアラブ人で,両者は激しくいがみあっていた。イギリスは撤退してパレスチナに対する責任を1945年に設立された国際連合に譲るつもりだった。設立された「国連」は初仕事の一つとしてパレスチナ特別委員会を創設した。同委員会はピール委員会と同じく、パレスチナを2つの国家、アラブ人国家とユダヤ人国家に分割するように勧告した。「国連=英米」の時代だったので(今もそうだが)出来レースともいえよう。


国連の実態とはこのようなものでしかない。世界紛争を解決する手段など何一つ持たず、逆に世界紛争を助長する決断をして来た機関と言えよう。日本はそのような機関を理想化し多額の国費を拠出し続けて来ながら常任理事国に入れないばかりか、未だにドイツと共に敵国条項国の地位を外されない不名誉な待遇にあまんじている始末である。そして今後も常任理事国になれることは掘ってもないだろう。


よって、国連、ひいてはパレスチナ分割統治決議を動議し後押しした英米こそが、現在のパレスチナの苦しみをつくりだした張本人である。何が平和機関かと言いたい。そして今もイスラエルの肩を持ちハマス攻撃を公然と支持してはばからないのが米国の立場である。私は米国の態度は決して正しいとは思わない。


エルサレムは3つの一神教 (ユダヤ教 ・キリスト教 ・イスラム教)の聖地として信仰にとって比類のない重要性を持つため、特別な地位を与えて国際機関によって管理するとされた。新しいユダヤ人の国家は、委任統治が終了しイギリスが撤退してから2ヶ月後に誕生することになっていた。

続きは会員様のみに配信しております