第606回男塾「60歳からは、好きに生きてみよう」5
最後に大事な話をしよう
60歳からの人生とは人間界という有限であり物質世界の終着駅である「死」が刻一刻迫っている期間ということでもある。男性の平均年齢が82歳で余命年齢が85歳であっても、それは平均値であって肉体的の死がもう何時訪れてもおかしくない。60歳以上の男は向こう25年の間に大半は死にあの世に旅立つことは確定している。
そして死んでも「無」にならない。貴方の意識は持続しており地上という住処を替え、あの世という終の棲家で生き続けることになる。これも確定していることだ。人間という生命体は地上という物質界とあの世という霊界を行き来するよう神様がつくっておられる。
「どうせ死ぬんだから好きなことだけやって寿命を使い切ろう」と呼びかける本があるが、全ての本は地上界に視点があり人間を有限の生命体として位置づけており、それをもって人生と称している。そういった本を手に取ると途中までは共感することもあれど、私が提言している「好きに生きる」の意味合いが違うため最後まで読むと落胆してしまう。
あの世への移行期間として60歳からの人生を論じるのと、死んで無になるという前提で、だから残りの「人生を楽しもう」と論じているのは一見似ているが似て非なるものである。