第227回男塾「砂糖は体も心も狂わせる」3
食物の欧米化は国民の健康を蝕み確実に病気にする
シュバイツァー博士がもたらした欧米食という悪魔
シュバイツァー博士は1913年、コンゴの首都ブラザビルから480キロも奥地に入ったランバレーネから、さらにオゴエ川を船で40~50分さかのぼった密林の中に病院を建て、現地人の医療と伝導を始めた。無双原理を唱えた桜沢如一夫妻が、シュバイツァーの招きで1955年の10月にそこに訪れた時のことである。
まず驚いたのは、迎えに来た船の現地人を始め、手足を切断されている人が多かったことだという。それらの人は、ハンセン病にかかり、シュバイツァー病院で切断手術を受けたのである。シュバイツァーが持ち込んだ砂糖、ミルク、コーヒーなどを現地人にとらせたために、ハンセン病王国が誕生し、白内障、結核、リューマチ、心臓病、腎臓病をはじめ多くの病人がいた。
博士が病人を製造し、そこを訪れた桜沢が食事だけで極めて短期間にこれを治していったのである。博士が厳しい批判を浴びるようになったのはこのためである。シュバイツァー博士は”身土不二”の原理を知らなかったため、「密林の聖者」ではなく、”密林の悪魔”となってしまったのだ。現地人の病気は、異国の食事をとったためであり、医師や看護師の病気は、異国で遠いヨーロッパの食事をとったためである。
そこで桜沢は、不治の病と言われる”熱帯性潰瘍”という風土病にかかり、図らずも博士と対決することになった。桜沢の病気の原因は、自らの身体を実験台にして、病院の白人と同じ食事をとったからである。その食事というのは、95%以上が動物性や乳製品、砂糖などであった。桜沢を見舞った博士は、「切断しなければ死んでしまう」と、西洋医学式治療を勧めた。