第160 回健康塾「女性のために乳ガンを考える」
●すべからく間違っているガンの常識
今回は医学と健康をテーマに筆を進めることにする。
「健康」の願いは、古今東西、過去も現代も、未来永劫あり続けることだろう。いくら金があっても、健康でないとその金を使うことさえできない。健康をそこねると、人間が欲するところの自由を手放すことになる。自由は全ての上にあり、病気による自由の抑圧は死を意味することもある。かくて健康回復のために、藁をもすがりたいガン患者は、主治医が勧めるガン治療法を信頼し、痛みに耐えながらも受けることになる。
ガンは長年、日本人の死因の第一位をキープし続けている。今や国民病で4人に一人はガンで亡くなると言われて久しい。その忌まわしいガンを退治するために、ガン治療なるものを日本中で今日もやり続けているが、一向に効果はなく、以前亡くなった川島なおみさんのように、ガンにより命を落とす患者は減るどころか、増える一方である。
ガン治療の研究を長年続けて来たが、治りもしないのに間違ったガン治療を行う現代西洋医学の実態を知るにつけ、義憤の念に駆られ、ついつい訴えたくなる衝動を抑えることができなくなる。そこにある医療なるものは、最早、患者は存在しない。嘘を暴き真実を述べ伝えるために、定期的に医学と健康をテーマに「男塾」で述べて来たが、今回は声を大にして「女性のために、乳ガン健診や治療」をテーマにして、そこに潜む無知を砕波することを目的に筆をとる。
先日、産経新聞の広告で「がん治療の95%は間違い」(冬舎新書刊)が目にとまった。
「患者よ、ガンと闘うな」(96年文春文庫)が大ベストセラーとなり、世に出た、元慶応義塾大学医学部放射線科の講師、近藤誠氏の新刊本だったので、一も二もなく購入して読んだ。いつものように感銘を受けた。近藤誠氏のガン治療における先駆的な役割は本当に尊敬に値するもので、日本で最も正しいガン治療の手ほどきができる医者の一人であると思う。